ココの美術館が持ってるお宝的作品を、1~4階まで並べてるんだろうなー、こりゃ、いつもの企画展と常設展をみるときよりも時間かかるんだろうなーという覚悟で行ったらそのとおりだった。
ここの常設もものすごく何度もみているが、それでも「おー、こんなのあったっけ? いいじゃーん」と思うものが結構あった。
ま、前回その作品をみたのが大昔で、その中学生時代の自分はその作品のよさを存分にわかっていなかっただけなのかもしれないが。
鏑木清方の三遊亭円朝像なんて、たぶん初めてみたわけじゃないのに、すんごくよいように思えた。
基本的に小物を赤系で統一してるところに一つだけ補色の緑の小物。
そんなオーソドックスな(?)小技も入っていたのね…とか思ったり。
なんか、中学生の美術の鑑賞の授業に使いやすそうな作品だ。
や、そんなトコロよりも、この人物の描き方のうまさにぐっときたんですけど。
顔の表情のみならず、手の表情、座る姿勢、“この人、こんな感じの人なんだろうな”感をものすごく感じる。すごい。
厳しさや鋭さやいろんなものを含んだまなざしが、“あー、人ってこういう目つきをする瞬間あるよなー”と思う。
しっかし、人物の入れ方、物の配置、構成…なんもかもうまいな!
なーんて、細かく言い出すとキリがないくらい、しみじみとよい作品が多かった。
けど、ここの美術館の常設のファンの人は「なんでアレが飾られてないんだよ!」とか不満をもって帰る人も多そうだ。
いくら展示スペースが広いとはいえ、持ってる作品も多いのだから選ぶの難しいんだろうなーなんて余計なことまで思った。
でも、今回、たくさんお客さんが入れば、同じ企画の第二弾もできそうな気がする。
どーなのかなー?
それにしても「美術にぶるっ!」とかいうタイトルのセンスが耐えられない。
ムリ。
なーんか、どっかにコビてる感じでイヤじゃ。