首を大きく、胸から上くらいを使うようにしてゆっくりと回すと、背中や肩や首のさまざまな所がバキバキとなり続けた。
突然。
元々、体はならないタイプで、屈伸をしただけで膝をならしたり、少年マンガに出てくるヤンキーのように指をバキバキならせる人々へ子どもの頃から軽い憧憬をいだいていた。
この2〜3週間、デカい絵(162cm×162cm)を頻繁に描いていて右の背中上部が集中的に痛いな、と自覚しつつ放置していた結果、おそらく「背中も肩も首も限界です!」と体が表明してきたのでしょう。
5年前に肋骨を骨折してかばいながら、バレエの教室の発表会(←やや古株で逃げられなかった)とモダンダンスのコンクール(←大学での部活のコーチが振付部門に出す作品で…卒業生でありつつも、というよりだからこそ?ま、踊りのポジション的に辞退できなかった)の練習を続けていたら、体のいろいろな所の左右の差が激しくなり、整体通いがやめられなくなっていたのだが、昨年の秋以降、整体断ちに挑戦中だったのもいけなかったと思われる。
しかし、一週間以上前に電話予約が必須で、一回3000円、月に2〜3回…一生通ってはいられないでしょう!
と、思って、整体断ちを決意したのです。
しかし、肩甲骨から上がバキバキだと…もう、体をほぐすために行ってるつもりのオープンクラスのバレエのレッスンを受けるのもツラい。
ツラいので行きたくはない。
だが、行かないとますます体が固まりツラい。
行くも地獄、行かぬも地獄である。
大ゲサ。
とりあえず、「弱っている」で、かーちゃんのコトを思い出し、あまり放置してると、また水飲まないで「具合悪くて死にそう」とか喚きだされるからな、と考えて電話をした。
「水のんでる?」
「うん」
後は特に話す用件はない。
「なんかさー、背中がこっちゃってさ、首を回すと背中と肩と首がなるんだよね」
と近況を伝えてみたら、かーさんから怒涛のごとく「マッサージ情報」が。
電話を切って、マッサージとバレエに行って帰宅して、かーちゃんからの着歴に気づいて再びかーちゃんに電話。
「マッサージ行った?」
「うん。行く前よりラクになった。まだ、スッキリはしてないけど」
再びかーちゃんのマッサージトーク。
もう、かーちゃん、ものすごく元気。
なんか、病気になる前に戻ったのか?ってくらい元気な口調。
心配事があるとはりきっちゃうタイプらしい。
昔は、他の心配事が大きくて寝込んでいる子どもを気にしている場合ではなかったようだが、今は子どもの肩コリ程度でもテンション上がっちゃうくらい、他に心配なことはあまりないようだ。
よかったよかった。
いや、ワシの肩首背中バキバキ問題は未解決だが。
「開脚できる人は腰痛になりにくいそうなんで、開脚できるようにストレッチをがんばります」と最近腰痛を自覚し始めた若い友人がメールしてきたので、「そーか、ワシは開脚できるから、腰痛だけ回避できてるのかな?
とりあえず、体のどこも痛くなかった大学のダンス部時代くらいまで体の全部をやわらかく戻せば、バキバキ状態を脱出できるかもしれん」と勝手な推理を働かせ、毎日、ストレッチをすることに致しました。
舞台を控えてもいないのに、日々のストレッチを決意するとは…何だか遠くまできたような気がするのでござる。