じゆうちょう。

美術展やら食べた物やら気の向くままにかいてます。

横溝正史にしました。

今週のお題「夏に読みたい1冊」ですって。

珍しくいくつか候補が頭を駆け巡りました。

 

有栖川有栖の「月光ゲーム」…うーん。大学生のまぶしい青春はちょっと身悶えそうでやめておこう。じゃ、次の「孤島パズル」いやいや、あれもかなり甘酸っぱいよ。だってメインの二人は前作と一緒じゃん。

やっぱ麻耶雄嵩の「夏と冬の奏鳴曲」かな~。でも、あれって私の好きな探偵の出番が…。

うーんうーん。

 

つーか、なんでミステリ限定なのだ?

ま、自分の本棚の小説って9割方ミステリだからかな…。

小説以外の本もあるけどさ。マンガもいっぱいあるけどさ。

 

でも暑い夏には怖いミステリなんじゃないかと思うわけですよ。

 

で、でしてね、

人生で初めてテレビをみていて、恐怖のあまりサーっと血の気がひいて全身の体温が瞬時に下がる体験をしたのを思い出しました。

 

あれは大学2年の夏休み。

テレビで映画「悪霊島」をやるのを発見。家族は仕事中。一人で視聴し始めたわけです。(←でも多分テレビで何度もやってそうだったのでノーカットではないやも…。)

あっ…以下ネタバレかなぁ…。

 

岩下志麻さんが、ある種冗談のようにまっすぐに、真顔で棒立ちで井戸に落下して消えるのです。

その顔が!

目が!

 

きちがいだ、と思いました。(獄門島の話ではなくて…)

 

目をみてあんなに驚いたのは高校三年の時に国立西洋美術館でみたゴッホの「タンギー爺さん」以来でしたよ。あ、タンギー爺さんはいい意味で驚いたんですよ。なんて、あたたかい目つきなんだ~って。どんな目つきなのか、こんなに伝わってくる絵がこの世にあったのか~。すげーって。ああ、話それまくりです。

 

実は映像としての金田一耕助は個人的には石坂浩二派なんですが悪霊島は鹿賀丈史だし(←てか、そもそも監督が市川崑がしてる方が好きなんですね…古い方の「犬神家~」とか…)、そもそも、冒頭からビートルズって横溝の世界とすんごい違うし、っていうか岩下さんがやってる人の設定が原作と大きく違うし、志麻さんセーラー服姿まで御披露だし!って、いろんなツッコミどころもあるんですけど。

でも、まあ映画も好きです。岩下志麻、怖すぎるから。

 

映画みてから原作ってパターンは自分は少ないのですが、これはテレビでみちゃってから原作を読みました。

 

「悪霊島」は金田一さんの晩年の出来事ではないけれど、作者・横溝さんが晩年の作なんですよね。最後の長編。(金田一さん自身の最後の長編は「病院坂~」ですけど、書かれたのはこっちが最後なのでして…。)

 

なんでしょう。熟練のワザって感じ。文章が。

いや、実は文章のヨシアシなんて自分はよくわかってないと思うんですけど。

って、ココの文章をお読みの方には既に御理解いただけてると思いますが。

 

悪霊島は上下巻、結構長いんですけどね。あきません。

え?「夏と冬の奏鳴曲」は初読のとき最初の2ページであきたの比較してる?

いや、「姑獲鳥の夏」の方が…あっ、コレも夏だった。

 

でも学生時代にしか読み返してないような記憶なのです。

コレ中年になっちまった今読むと、もっとおもしろく読めるような気がするのです。

やっぱね、大学生の自分は岩下志麻がやってた「巴御寮人」の気持ちなんてね、全然空想の世界だったような気がするのです。

あと、若かりしワシは本当に都会しか知らないカエルだったので、地方への知識がね…まだ今の方があると思うのです。その後、岡山から島に渡ったこともあるわけだし!

 

問題は「悪霊島」、実家からコッチに持ってきたかどうかの記憶からして曖昧なので、所在探しから開始しなくちゃいけない、ってことですよ。

たすけて! 金田一さんっ!!