じゆうちょう。

美術展やら食べた物やら気の向くままにかいてます。

エミール・クラウスとベルギー印象派展(東京ステーションギャラリー)

エミール・クラウスさん?誰それ?しりません、と思いつつ、新聞広告でカラーでみて「どうしよっかな~」と思いつつ、7月半ばの終わり間際に行って参りました。

大体、「一人の画家の名前となんちゃら派展」は当たり外れにドキドキしちゃうっていうね。

今、貧乏だから…。もう学割もないし…。しょぼいですな…。

 

でも何だか気になり行ってきました。

ナンダカンダ新しくなったステーションギャラリーにも行きたかったし。

 

(あ、新しいステーションギャラリーは…まあ、前よりはみやすくなったような…。

ちょっと三菱一号館美術館を思い出すけど、アソコみたいに足音うるさくなくてよかったです。

ミュージアムショップにJR好きが喜びそうなモノも結構おいてあって、さすが東京駅直結!みたいな。)

 

で、行きまして、「ほら、やっぱり何となくみたいかな…って感じるモノは行くと正解!美術展と食べ物屋さんに関するワシの直感いつもよい働きをするな!」と自画自賛して帰ってまいりました。

 

広告でみた「野の少女たち」は、本物は全然ビミョーではなかったです(なんと失礼な…)。

光をテーマにしている絵は特に、印刷物で判断するのは難しいんだものね~と改めて基本的なことをしみじみと…。

色って本当にちょっとだけでも違うと「がっかり」な感じになってしまうのね。

いや、わかってるけど、やっぱりそうですね。と思いまして。

 

エミール・クラウスの描く風景・植物はどれも美しかったです。

色のバランスもとても綺麗。

そして、ただ明るいだけではく、どことなく、しっとり。なんだか日本人にもしっくりくるような…。

 

この微妙な色彩の落ち着き具合は、現実のベルギーの自然の色、光の色が、フランスやイタリアなんかと比べてちょっとだけ日本に近いから、とかなのかな?とか妄想。

湿度がフランスより高い、とかあるのかしら?

ベルギーに実際に行きたくなりました。

名探偵ポアロの灰色の脳細胞もベルギー産なことですし。

 

ま、日本でも地域によってザックリとみた風景の色等は違いますけれども。

 

y-hamaの雑草を画面に大きくいれた油絵を昔描いたら、それをみたy-hamaから実家kagoshimaに戻っちゃった友達に「y-mahaの草の色だ!と思ったよ!懐かしかった!」と言われたのを思い出してみました。

雑草で懐かしさを感じてもらえて、なにやらマヌケでうれしかった…。

 

更に、大学生になって実際パリに行ってみるまで、昔のヨーロッパの絵画に描かれた空の色は「なんてウソっぽい!理想としてこの色なのか?」と思っていたのですが、実際パリの空の色を見上げてみたら「あ、こういう色だったんですね。日本とは空の色が違うんですね」と納得した思い出も復活。

 

クラウスさん以外の方の作品もいいのが多かったです。

ピサロの人物で「水浴する」裸婦を描いたのとか初めてみましたが、よかった…。

モネもすごくモネっぽいのとモネっぽくないけどいいな、ってのが2点あって、おもしろいな~と思いました。

 

そしてシニャックがすごくよかった…。

子どもの頃から、漠然と「スーラよりシニャックの方がすきかも…」と感じていたのですが、やっぱり自分はシニャックすきだぜ!と確信できました。

なんだろう…どことなく色に落ち着きがあるのが日本人の自分にしっくりくるのかな~。

落ち着いた青が入っているのが江戸っ子だった私の魂を刺激するのかもしれません。

 

ベルギーで学んだ児島虎次郎の作品もよかったです。

ただあっちで描いた絵よりもあっちで学んだ技法で日本の景色を描いている作品の方がすごくよかったです。単にたくさん描いていってよくなっていっただけなんだと思いますが…。って偉そうな…。

「酒津の農夫」とかすごくいい…。大原美術館にイロイロあるみたいなので、またそのうち倉敷に行かねば!と思いました。

 

しかし、児島さんがベルギーで学んだことを放棄せずに進めたのは、経済的後ろ盾になってくれた大原孫三郎さんのおかげらしい。大原さんありがとー。

 

つーか、同じようにベルギーで学んできたけど、点描技法を放棄せざるえなかった太田喜二郎さんの経緯などを知ってちょっとしょんぼりな感じです。

当時の日本の美術界のエライ人が「この路線はダメ」とか言ったらダメなことになっちゃうとかね…そうした構造自体がちょっとしょんぼり、ということです。

ああ、ちょっとこういうことを考え出すとキリがないのでこの件は今日はここまでで。

 

クラウスさんの作品は色彩だけでなく草木の枝葉のラインにも、日本人心を刺激する繊細さがあるようにみえました。

 

強い日差しを浴びた「タチアオイ」が本当に「うおおおおおお~っ」ってくらい綺麗で…、家で制作中だったアクリルで描いていたF100の絵を、途中から油彩で描くことに変更してしまいました。

なんて単純なのだ、ワシ!!!

 

エミール・クラウスさん、誰?とか思っていてすみませんでした。

もう東京では終わっちゃいましたけど、今、石川県立美術館でやっているようです。

更に9月14日から愛知の藤井達吉現代美術館でも。