じゆうちょう。

日記です。観たもの、食べたもの、読んだもの、ほか。

ミラノ・スカラ座バレエ団「ロミオとジュリエット」全3幕(東京文化会館)

かつて、某国内バレエ団の「ロミジュリ」をみて、二回くらい気を失った(=爆睡)ワタクシとしては、「行かない?」と誘われてちょっと悩みました。

でも、その方のお仕事関係ですっごく安くよい席があるよ、という補足情報を聞いて「行きますっ」と答えた簡単なワタクシであります。

 

眠りに落ちないように前日はよく寝て行ってみると、「キャスト変更のお知らせ」が。

チラシをみる限り、当初の予定よりもランクが上っぽい扱いのバレリーナにジュリエットが変更になりました。らっきー♪ しかもこっちの人の方が美人だよ。

 

ああ! 昨日、ぐだぐだと「顔」の美醜やら整形モンダイについて延々ココに書き綴っておきながら、この日の私は「超美人贔屓」。

でも、バレリーナは美しくないとな…。

 

(しっかし、昨日はあれほど長々と書いたのにな…。

長さに無自覚だったことを、薫さんにいただいたコメントで気がついて、もうビックリ。

よっぽど、「ある日、突然、顔見知りの顔が全然変わっちまった」のがショックだったのかもしれませぬ。

しかも、昨日はその人、またちょっと元の顔に戻ってきてて…「また見たことがないような顔になってるよう!」とビビったのでした。)

 

この、予定変更してみることができたナターリヤ・オシポワさん、すごかったです。

いや、バレエのテクニックもスタイルも申し分ないと思うし顔もとてもかわいいのですが、そんなことよりも!!! 演技力がっ…。

パドドゥがですね~、その芝居のシーンに合わせてすんごい表現力豊かに踊るのです。

ただ振付どおりに踊っているのではないのです。

っていうか、もう、よくそんだけガッツリ芝居をしながら、そんだけの踊りを踊れますね!?って感じです。

 

以前、よくバレエの教室で先生が主役をやる人に対して「もっと、自分なりに役や話を解釈して、自分なりに表現を入れて踊れ」と言っていたのが、やっと現実感をもってわかりました。

 

どんなに静かなシーンでも動きの少ないシーンでも、すべてきちんと物語が進行しているシーンであり、そこに感情のあるドラマがあるので、まあ、全然眠くはならないわけです。

 

ま、そもそも10代半ばくらいで、一目で恋に落ちて盛り上がりすぎて、すぐやっちまって、カケオチだ死んだマネだ(ネタばれ?)って激しさは、日本人には表現しようがないんですよ、って意見もあるかもしれませんが…

あれ?でも、意外と日本の10代くらいの人も、ネットで知り合ってレンアイして殺人事件とか…江戸時代もヒトメボレから付け火に至ったりする話とか激しい感じですよねぇ…。

 

あ、日常的動作が日本人はおとなしいから、日本のバレエ団の「ロミジュリ」はおとなしい表現になっちまうということでしょうか?

でも、それ言ったら、そもそもあんなカッコして生活してないし~、日常生活でリフトしたりくるくる回ったりしないし~。

 

とりあえずですね、“バレエの「ロミジュリ」=眠そう”という思い込みは否定しようと思いました。

 

あと、ロミオをやっていたクラウディオ・コヴィエッロくん…なんかスタイル悪いな、顔でかくね?首太すぎね?とか最初に思って申し訳ございませんでした。

若いのにすんばらしい技術でございます。

なんだ、あの脚の甲は! キミ、その脚ならトウシューズはいてジュリエットもできるんじゃないか!? って、それはバレエ団が違います…。

 

うーん。すごかったです。

行ってみてよかったです。

良席を安くゲットして、私を誘って下さった御方に大感謝です。