じゆうちょう。

日記です。観たもの、食べたもの、読んだもの、ほか。

梅干の話。

人はいつから「梅干」が好きになるのだろう、と子どもの頃は疑問に思っておりました。

子ども時代、同世代のお友達内で「梅干好き」は少数派だったのですが、自分の祖母やその友達はみんな「梅干好き」だったのです。

 

中高時代、弁当に梅干を入れることを母親に強制されていた頃、毎日ごはんの真ん中にいる梅干は全然うれしい存在ではありませんでした。しかもうちは「毎日海苔弁」の掟もあったので、黒字に赤。日の丸じゃない。色彩的においしそうではない。あ、でも、いつでもとっても空腹だったので残したりはしませんでした。

 

ちなみに「毎日海苔弁」の掟については、中学に入学する直前にその理由を母が私に説明しました。「うちは店があって毎日ものすごく忙しいから母さんは碌なおかずが作れない日がたくさんある。だから毎日、海苔弁にするよ。そうすればどんなおかずだろうがごはんが食べられるでしょ?お母さん天才でしょ?(←「いや、別にそうは思わない」と答えた記憶。)これから毎日、とりあえず3年間、海苔弁だからね」

そう言って母は時に「海苔弁と枝豆(主に黒と緑)」、時に「海苔弁とやきそば(主に黒と茶色)」てな感じの弁当を3年間作り続けてくれました。いや…途中からは、自分で海苔弁を作って、前の晩の残りをつめていたので「3年間…」はちょっとウソです。高校くらいからはちょいちょいおかずを自分で作ってみたりするようになったけれども、「海苔弁が正義」の母の目があり、大体海苔弁が続きます。たまに「大人のふりかけ」でサボる。でも梅干は入れないといけない掟は歴然と我が家に…。

 

(あ! でも、私は毎日かわいそうな感じのお昼ごはんだったわけではありません。むしろ私の特殊な弁当を純粋にもの珍しい目で覗きにくる同級生のお嬢様達が、食べきれないほどたくさん持たされたおいしいおいしいお弁当のおかずを毎日分けてくれていたので、フタの上にもみっしりと二つめの豪華なお弁当ができあがり、大変しあわせなランチタイムでした。)

 

で、まあ、実家を出てしばらく、わざわざ梅干を買うこともない月日が流れておりました。

が、ある日気がつくと我が家の冷蔵庫には常に梅干が君臨。毎日食べるわけではないけれど、常時梅干を入れておくようになりました。いつからだったかよく覚えてないのですが、30代半ば頃くらいでしょーか。

「オトナになった!…つーより、年寄りくさくなったな!」と我ながらちょっと満足してみたり。

 

で、先週、梅干がなくなりそうだ、と気づきiPhoneのリマインダーに、他の購入必須品と共に「梅干」と入力しておきました。

週末のスーパーにて時間に追われながら、必要な物をガンガン籠に投入。

でもなんだか突然「今日は梅干は買わなくていいや」という気持ちになりました。あと2個あるし、今週は2個でいいような気もするし…とかそんな気分だったのです。いつもより時間がないから、売り場にある全ての梅干をじっくりとみて検討する余裕もないしな、とか。

 

そして、帰宅。

お歳暮がきました。いつもビールを送ってくれる人からです。でも今日の箱は小さい。すごく小さい。えーっ。ビールじゃないのーっ。しかもこんな小さいお歳暮、初めてみたよー。すっごく軽いしー。なにー?

と思いながら、ビリビリと包装を破く。

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え? これって…。

急いで紫の紐をとろうとします。ぎっちりと食い込んでいて、なかなかほどけません。でも、紐をほどくのはすっごく得意だから大丈夫です。構造をみて、くいっとほどきます。

フタをあけました。

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おおーっ。

説明をよみます。

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おおおおおーーーーーー!

お早めに食べるんですね。お早めに食べますよ! ちょうど梅干が切れるところだったんですよ。今日、買うつもりだったのに、なんだか急に買いたくなくなって買ってこなかったんですよ。

もしかして、私、超能力者なんでしょうか。食い意地方面にだけ特化した超能力者。あまりの食欲についに才能が開花。

だってお歳暮で梅干もらったの初めてですよ。来るなんて全然思っていませんでした。

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ひゃー。おいしかったです。