「ふーん、知らないな~」とポスターをデパート内でみてスルーしかけていたのですが、なんとなく行ってきました。
明治から昭和期にかけ日本の洋画壇で活躍した方だそうです。
ポスターやチラシになっているのをみた時は「ふーん(←「ふーん」言い過ぎ)、印象派とかの影響を受けた時代の人?」と思いました。
(↓ そりかえったチラシで恐縮です。)
でも何だか妙に薄い色調。フランスとかじゃなくて日本の日差しだから?
いやいや、この人の出身地の東京って結構明るい日差しだと思う…タイトルどおりの「まひる」の時は。
強い陽も淡い色調で表すところが日本人の奥ゆかしさ?
とか、もにょもにょ思いながら中に入ってみましたところ、最初は印象派っぽい油彩画が並んでいたのですが…
少し進むと別世界。本の装幀や雑誌の表紙絵などもたくさん手がけていた方らしく、それらの作品がたくさんありました。
↑ チラシのショットはこうなっていますが、展示では表紙の内側に描かれた絵も見えるように展示されていてすごく見ごたえがあってとても楽しかったです。
与謝野晶子と鉄幹の書も展示されていたのですが、文字の一部を見ただけで「こっちが晶子ね」とすぐにピンときて、実際に名を確認したら正解だったのですが…
多分、晶子の「み」という文字が「みだれ髪」の「み」とかぶって見えたからかも…というマヌケな理由に思いあたりました。(なんだそりゃ!)
この中澤さん、基本的にすごく真面目に描いているんですが…
舟に乗って海苔をとってる少女の横に謎の天女(?)かなんかが近づいてきてる大きな絵とか、普通に道を歩きつつなんだかシリアスな顔の数人の腕の手つきがそろって盆踊り?って感じの絵があってみたり…
紙一重で私は吹き出して笑いたかったんですが…ああ…でも結構いる他の客は誰も笑っていないよ…そらそーだね…そもそもあんまり美術館では笑わないからね…しかも中澤さんは狙ってないだろうから笑っては失礼?と思って笑いをこらえて見てきました。
あ、もちろんツッコミどころのないとても素敵な絵もたくさん…はい。
↓ これとか、何だかとても隅々まで丁寧さに溢れていて好きだなぁと思いました。
水彩画や旅先のスケッチもたくさんありましたが、「正直、印象派ちっくな油彩画よりこっちが好きだよ!」と思わなくもなかったり…たり…。
あ、でも旅先の温泉で描いたという湯船の横の裸婦などはモデルを前に描いたのか、スケッチにあるような素敵さが溢れる油彩画でした。
や、そもそも温泉を描くっていいなぁ…って。温泉大好きなので…。
でも、ホントに湯船の真横で延々と油絵描いていたらとても迷惑だよなぁとか思ってみたり。
でも、貸切温泉ならいいのかしら?
とにかく今度温泉描きたい!描くぞ!と、いきりたって(?)帰ってまいりました。