やべっ!会期おわっちまうよ!と、慌てて土曜の朝行って来た。
会期終了間際の週末なんて混んでそうで絶対避けたいわけだが、やはり「基本ジャコメッティずき」なのだから「やはり行かねば…」と思い、意を決して行って来た。
や、国立新美術館、混んでる印象だけど、それでも「絵よりは彫刻の方が一般人気低そうだし」「朝から結構な雨だし」と「混雑はマシであろう」と予想しつつ。
予想どおり。
それでも10時のオープンジャストで結構な人がいた。
そんな時は、始めの方の展示はサクサク気味に観る。
どうしても「後でじっくり観よう」ってヤツがあればそうする。後回し。
基本、その日入った客の先行グループにいながら観て行くと結構人少なめ状態でゆったりと観れるもの。
静けさのあるジャコメッティの作品はやっぱり静かに落ち着いて観たいのでござります。
今まで観たことないサイズ感のモノが多くあったのが大変おもしろかった。
超ちっさいの。
台座含めて高さ6センチくらいの頭部。
それもやっぱりゲキ細なので、本当に体積がない。ちっさい!!
この小ささがなんかもうますます作品に緊張感を生むのかな。
ジャコメッティが作ってなければ、ただただ小さいゴミみたいなもんになりそうだが。
このめっちゃわずかな差異によって作品となったり、作品としての力にも差が生じたりするわけで…
まあ、それは絵画における線のわずかな数ミリの位置や太さの差にも言えるんだから、ゲージツ作品とはそもそもそういうもんなんだろうけれど。
改めて「うーんとちょっとの違い」の「大きさ」について強く感じてしまった。
ああ、おそろしいな、って。
あと、観たことないくらいでっかいサイズのジャコメッティ作品もあった。
写真撮影可だったので、シャッター音をできるだけ小さくするよう気をつけながら、ちょびっと撮らせていただいた。
一番うおーっと思ったのは、9体の立像がピラミッド状(頂点は手前側。ボーリングのピン的に並んでる)に並んでいた作品。
1つの彫像を途中何度も型取りしては更に肉付け…と繰り返し、1つの作品から9回型取りしたものらしい。
これがなんだか本当に圧巻だった。
ジャコメッティの素描や版画もかなりあった。
昔からジャコメッティが描く素描も好きなので、展示があることは確認して行ったのだけれど、想像してた彫刻のための人物の素描のみに留まらず、パリの街中の様子をさらさらとデッサンしたものも数多くあり、なんかよかった。
デッサンいいな。
そうだそうだ。
描かないと。
寸暇を惜しんで描かないと。
もっともっと描かないと。
って気持ちになって美術館を後にした。