じゆうちょう。

日記です。観たもの、食べたもの、読んだもの、ほか。

藤田嗣治、全所蔵作品展示。(東京国立近代美術館)(少し追記しました)

映画化記念ってことで(便乗?)展示なんでしょーか。

 

昔からココの美術館に行くことは多くて、常設展示スペースが広い(2~4階!)ので、長期に渡りフジタ作品は結構みているので、今回別にみてもみなくてもいっかなーと正直思っていたのですが、「いやいやすごくよかった。行きなよ」的な声が飲み会中に聞こえてきて、素直なワタクシは行って参りました。

 

とりあえずお約束の「女」や「猫」作品ももちろんあり。

 

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フジタ氏独特の白くて平らな地塗り。

制作方法を丁寧に解説してる展示を以前ポーラ美術館でみて興味深かったな~と思い出しました。

 

そしてフジタ氏の猫って、(この右の作品では特に顕著ですが)結構凶暴性があるというか、ただかわいいだけじゃない感じがして、それもよいなと思うのであります。

 

で、多分今回の目玉は戦争画14点の一挙展示。

もちろん氏の戦争画は何度もココでみたことがあったのですが、一挙にたくさんみると時期(短いけど)による差異や共通点がみてとれておもしろかったです。

 

チラシには、展示準備中的な戦争画の一部。↓

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黒い。氏の戦争画はほとんど暗いです。人物部分が。

そして、女性画と比べて描写もわりと写実的というか、ヘンにいじってないんですよね。

 

多分中高生の頃、初めて氏の戦争画と女性画をみた時に、戦争画の方が昔に描かれて、その後さまざま独自の画風の確立があって、あの独特な白い肌の裸婦像が描かれたのかと勘違いしていた記憶です。

いや、戦争画を描いた後にも、またフジタ氏は女性を描いてますけどね。

 

戦後、戦争画を描いてたって事で、戦争責任を追及されたフジタ氏ですが、個人的にそれってなんだかな…って感じが。

 

チラシの悪い画像ではわからないかと思いますが、フジタ氏の戦争画で戦う人々は誰も意気揚々と戦ってはいないわけで。

必死で苦しいだけの人々なわけで。

 

ただ極限にある人々を無心に描いているような絵を描いた画家に戦争の責任とれって言うのか、なんだかなぁって思うのは自分が絵描き贔屓ってだけなのかしら?はてさて?と思ってみたりしました。

 

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追い詰められた人々。自ら海へ身を投じようとしている人々。

 

フジタ氏の戦争画はどれも超大作。非常に大きい。

自分が描いてる162x162cmのS100号とかの何倍もある。

これらを大量に短期間のうちに50代後半で描いたフジタ氏。

知り合いのその年頃の画家の人々を思い浮かべて…ものすごい熱量だと思った。

 

人が人を殺しあう。とんでもない事態に対して激しく感情を動かされた画家はその情動を作品にせずにはいられなかった。

そういうことなんじゃないのかなぁと思ってみたりしました。

 

(フジタ氏の言葉として、自分の戦争画について「戦時の戦意昂揚のお役にも立ち」というくだりがコメントとしてあるんだけれど、それは1944年に発せられた言葉なので、『そういう表現をせざるをえない』状況だったんでは?と私は思うわけです。彼の戦争画に『戦意昂揚できる要素』が画面から感じ取れないなぁという絵の感想から。)

 

ま、いろんな意見や解釈の方がいるんだと思いますけどね。

フジタ氏についてうんと詳しいわけではなし映画もみてないし。

 

でも、なんかやたらと何でも過敏に反応して「とにかく戦争反対! だからあれもこれも全部悪!」と叫びつつ、実は裏がありまして…みたいな人もいるからな、やっかいだよな、なんてことも思ってみたり。

 

いや、平和がいいってところは賛成なんだけどさ。

なんでもそうそう単純には物事解決しないよなぁとか思うわけで。

 

自分も絵に関してこの方面のことで一方的に曲解されて過敏に反応され非常に不快な思いをした経験があるせいか、こうした事ですぐに感情的になる人って苦手なんだよなー、なんて事を思いながら帰ってきました。

 

 

 

(おまけ)

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大戸屋」のロースかつ。さくさく。うま。

脂ってうまいな!(暴言?)

 

ハハが「(ヒレ)カツが食べたい」というので、ついついのせられて(?)やってしまいました…。

 

美味いものが食べられる、そのたびに基本、平和ばんざい、と思っている。

 

湖池屋のり塩ポテチのウマさをかみしめる度、「食うに困る子供たちが世界にはたくさんいるのに、すみません」と思いながら、それでも「ああ…ウマいぜ…すみません…」と思う子どもだったのでござる。

 

 

 

(おまけ2)

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先日のバレエの舞台に来てくれたお友達がくれてお花。

 

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その2.(なんか隅っこに関係ないサボテンも写ってますが…)

 

来ていただくだけでもありがたいのに、お花までいただくと恐縮の極みであります。

 

ま、今回は自分の踊りをみてくれという気持ちはなく(あれ?大体毎回ないかも…)、でもワシが参加してる作品の振付が超かっこいいから、よかったらどう?って感じで、そういう作品が好きそうな知人にだけ舞台のお知らせをしたのでした。

 

わりと友人・知人間で花をあげたりもらったりする人生を送っている。

もしかしてワシってとっても幸せ者か?と思う今日この頃であります。