じゆうちょう。

日記です。観たもの、食べたもの、読んだもの、ほか。

「インド倶楽部の謎」有栖川有栖(講談社ノベルズ)

去年の11月下旬に京都と兵庫へ行く直前に読んだ。

 

話の舞台はほぼ神戸の異人館と繁華街。

 

「今回神戸に立ち寄る予定はないけれど、もうすぐちょっと近くの場所まで行くんだなぁ。うひゃひゃひゃひゃ」と思いながらページをめくったのでいつも以上に浮かれながら読んだ。(単純!!)

 

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国名シリーズももう第9弾。

自分がシリーズ物を好きなのは「お約束展開」があるからなのかな?と今回たびたび「お約束的展開」を眺めながら思った。

 

意外な展開を求めてミステリを読んでいるわりに、話の運びには「安定」「お約束」を求めているとは我ながら矛盾している。

今回も期待どおりに王道ミステリのお約束、このシリーズのキャラクタ同士のお約束的空気が流れていく。安泰。

 

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特に今作は自分が好きな「もう一か所での事件の謎を別動隊が捜査しに出かけて行ってそれがメインの事件と絡んでいて…」的な展開があり、大変満足。

なんでこのパターンが好きなんじゃろ?

一見無関係なものが実は関係があって…的なことが好きなのかな?

なんでだ?(保留)

 

まあ、このもう一か所の事件の真相も、メインの事件の犯人も、そーんなに意外な感じじゃないんだけどさ。もうちょっと意外であってもそこはうれしかったなって思ったのだけれど。

でも、まあ、意外じゃないってことは伏線がきちんとあったりリアリティがあったりって事とも関連しているわけだから思いっきり否定的に思う気持ちもなかったり。

 

その分犯人の動機がそれなりに変わっていたり。でも何だか納得できちゃう感じ。

被害者の人間像も一皮むいたら意外な感じ…なんだけど「ああ、そういう人いますね」ってまたすごく頷けてしまったり。

そんな部分も自分が有栖川さんを好きな要因なのやもと思ってみたり。

 

そんなことをつらつらと考えながらわりと一気に読み進めた。

 

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サッポロビール!って感じの味だった。そらそうか。わりとすき。)

 

 

4月から無職生活をしているのに、その前の二年間「どうも落ち着いて小説が読めない病」になっていた名残なのか、半年以上、あまり長編が読めなかった。

 

この一冊を契機にぼちぼちと読めるように復活の兆しをみせてはいるのだが、興味ある本があってもページをめくる精神状態になれないなんて感じに自分がなるとは思わなかったのでちょっと意外であった。

 

まあ、そんな事態から徐々に抜け出しつつあるからいいんだけど。

 

多分「リラックスしてる感じ」がちょっと足りてなかったのだ。

 

のんべんだらりとできるだけいきたいものでございます。

(なまけもの宣言? いや、結構なまけものだな…)