少し前、北斎展で北斎の娘・応為の絵に興奮した頃、杉浦日向子のマンガ「百日紅」を読んでいました。
そのちょっと前に同作者のコレを読みました。
なにやら似たようなタイトルの映画とは特に関係がないと思われる話です。
題名からして「高校生くらいの頃、読んだよな」という記憶だけがありました。
内容はすっかり忘れる、何度でも楽しめるお得なアタマを持っているワタクシであります。
「買った記憶がないからTくん(女子)が貸してくれたんだな」と思いつつ手に取りました。
(Tくんは中学一年からの友人で「きっとコレくみちょうちゃん好きだから」と言って本やマンガを貸してくれる人です。これにも連れて行ってくれました。→
「本格ミステリ大賞」トークショー&サイン会(東京堂書店) - じゆうちょう。 )
最後のコマを読んだ瞬間、
「わ。ワシ、昔、読んだ時にも同じ気持ちになった」
と過去の感情を思い出して衝撃を受けました。
その気持ちは言葉で説明しがたいのですが、心の中のセリフとしては「ああ…こうやって終わるんだ。この話こんなラストなんだ。こんなふうに終わるマンガってあるんだ」って感じだったのでございます。
かつて読んだマンガや本を読み返してみて、昔気づかなかった事に気づいたり、違う感想を抱いたりすることもあると思うのですが…なんだかこのマンガはラストに受ける感覚は一緒だったんだな、ということに驚いた、という話でございます。
そしてまるで同じ気持ちになって、非常に懐かしい気持ちになりました。
で、たくさんの私が喜びそうなマンガやら本やらを大量に貸し続けてくれていた友人Tくん(女子)に改めて深く感謝したのでした。や、今も本借りてますが。
(追記)
あ、でも、ラストシーンで抱いた気持ちは同じでしたが、作品への感想は昔読んだ時とは全然ちがいました。そりゃそうか…。
昔、杉浦日向子作品をいくつか読んだ頃は、なんだかわからない所が多かったのです。
ただ、ものすごい読書家でマンガ好きのTくんが絶賛する作家だったので「ワシも修行を積んでいけば、いつの日かこの作家のすごさが理解できるようになるやも…」という期待を持ちながら、いつか再読することを夢見て当時何冊か読みました。
ええ、わかってきました。
「百日紅」も、ものすごくおもしろかったです。
(おまけ)
スーパーでみつけてちょっと驚きました。
「え? もう冬? 冬なの?」
と、二度見した次第です。
北海道の気温をイメージして飲んでみました。
美味しかったです。