地獄に仏、みたいな…。
いろんな思いがけぬ展開が積み重なって、2つくらいの問題物件で切羽つまっているところです。
はてなの旅に出て、みなさまの記事をみてニヤニヤしている場合ではないので、己をくいとめています。
で、時間ないよって時に魅惑的なメールが友達のUちゃん(←かつて「5時に夢中!」(MXテレビ)の公開放送や小野リサが出る無料ライブに誘ってくれた人)より届きました。
「一緒に行く人が仕事でダメになっちゃったの。空席ができるのは悲しいので、急で申し訳ないけど付き合ってもらえませんか?」
5分くらい悩んだけど行ってきてしまいました。
三谷幸喜「国民の映画」PARCO劇場。
実は…友人Mちゃんは先週この舞台をみていて、直後に私と一緒に美術館に行って呑みに行った時に、「三谷さんのわりにすごく重い話だったの」とか、ネタばれしない範囲でイロイロ語っていたので、ちょっとみたかったのです。
朝日の夕刊の三谷さんのコラムでキャスティングも知っていて興味があったし。
いや、すんごいよかったです。
小日向さんや段田さん、風間杜夫、シルビアグラブ、小林隆は期待通りににとてもよく、他の方もみなさまもよく、吉田羊さんは予想以上によかったです。いや、吉田さんはドラマでしかみたことがなくて舞台では初めてみたんですが。
そしてみてみたかった新キャストの二人もすごくよかったのです。
文学座の渡辺徹、ずっと舞台でみてみたいとぼんやりと思っていました。
すごい。登場するとばっと舞台全体の空気を変える。華があるってこういうこと?なんてちと思ってみたり。
元AKBの秋元才加も予想以上に声も芝居もよかった。まあ、あまり舞台経験がないらしい人のわりには、ってつくんだけれど。
ま、何より内容がよかったんですけど。
随所に笑えるやりとりがあり、ストーリーとって無駄ないセリフやシーンで各登場人物のそれぞれの深さがしっかりと描かれていて、楽しいさ絶頂のヤマバもあり、緊迫するシーンがあり…
ラストがものすごくどっしりと重くてよい。
そしてカーテンコールもとても素敵。重さだけ観客を帰さない。優しい。
はあ…こんな素敵な舞台にいきなり誘ってくれてUちゃん、ありがとう。
なんてよい人…。でも、「チケット代はいいから」なんて困るよう…。
御礼に晩御飯代をもたせていただいたけれども…。
なんか「職場でもらえたから」って英国ロイヤルバレエ団の「ラ・バヤデール」のDVDのお土産までもらっちゃって、どーしたらいいのだ、ワシ。うれしすぎる。
この恩返しはいつかするなり…。
それにしてもこの舞台、初演は2011年3月、その時期に改めてナチス政権下の話を書こうと思ったというのが中々不思議。三谷さん、その辺のことは新聞コラムで書いていたのかしら? 実は離婚以降はあまりちゃんとコラムを読んでいない(ワタクシちょっと小林聡美ファンなのかもしれません…)ので知らない。うーむ。
でも、今の時期、こうしてナチスの話をみると改めて現在の日本の状況をイロイロ考えてしまう。内容としてタイムリーな感じがしちゃいました。
そういや、世間ではアンネの日記関連の書籍が切り裂き魔に酷い目に合わせれているとんでもない事件も起きていることだし。
そうそう、この舞台の初演時、初日の3日後が3月11日で震災があった。
2回だけ休演にして、あとは公演を続けたとか。
三谷さん、「ショウ・マスト・ゴー・オン」って舞台も書いていたけど、それを地で行ったんですね。
私はそういうのが好きなんだな。
舞台は何が起きても続けるもの、って刷り込まれているだけなのかもしれませんが。
ものすごくよかった舞台をみちゃった後、誘ってくれたUちゃんと適当に慌てて入ったスペイン料理の店は大当たりでした。
ああ…こんなところで運を使い果たしている場合ではないのに…。
お通しでオリーブ食べ放題なんですよ!!
カプレーゼもうまい!
イイダコと野菜のアヒージョ。↓
すかさず「パン頼もうか?」って言うUちゃんは、どこまで素敵な友達なんだ。
そして、キノコとチーズのパエリヤ。うまうま。
あー、もう…ホントに…こんな幸せを享受している場合ではないのに…と思いながら幸せな時間でした…。
よし、この幸せを力にかえて、2大問題物件を解決するのだ!
おー。