いろいろと騙されたけれど、それは犯人が、とか動機が、とかそういう類のものではない。
題名と表題作のあらすじからして、“そんな感じの”作品が並んだ短編集なのだと思って読み出したのだ。
ちがうちがう。と、目次をみて気がついた。
いちいち短編タイトルの下に「犯人当て」とか「倒叙ミステリ」とか書いてある。ま、この二つは題名からのイメージと離れてないわけなんだけど。
「バカミス」とか「SFミステリ」とか…うーん、今はそれは欲してなかったのだよ。
チョコレートが食べたい時もあればラーメン食べたい時もあるのだよ。
7つの短編中、欲していたタイプは最初の2つのみ。
解説者も指摘していたように、むしろ作者の本領が発揮されているのは3つめ以降の作品だということは理解できている。
でも、でも…「密室」って書かれてる本を手にとったら、そこにバカミスとかはいらないんじゃ。
ワシはそういうワガママものなんじゃ~。
更に、短編集で登場人物がリレー式ちっくに出てきたら、トータルでつながるような別に用意されたオチを期待してしまうんじゃ。
だって創元推理文庫だぜ。アレとかアレとかアレとか、みんなそうだったじゃないですか。
これはこれで「いや~一本とられましたな」って、ことで笑顔で流せ。流すんだ。
ストレスは体に悪いらしい、って最近周りの体調を崩してる友人達が身をもって証明してくださっておるしの。
とりあえず、本を読むを買うときは、目次をじっくりみるべし。
そして、できればいつなんどきでも「バカミス」を笑顔でたのしめる心のゆとりをもちたい。