寒さに弱くなってきている気がします」と、後輩が四年前くらいの冬に新しいダウンコートをお披露目しつつ言った。
「そうかも知れん」と今年、10分だけバスを待ちながら思う。
老化の自覚まで鈍い己…という点はどうでもよいが、老化してよいことの一つは「季節の変わり目に頻繁に出る鼻血にグッと勢いがなくなってきたことだな…」と近頃思う。
若き血潮じゃないので穏やかに流れているのかしら…。
空腹のあまりに凶暴化してしまうことがなくなってきたのもよい点だ。
これが人生万事塞翁が馬ということ?
ちょっと違うな…。