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じゆうちょう。

美術展やら食べた物やら気の向くままにかいてます。

「点と線」松本清張(文春文庫)

ミステリ たらたら

非常に今更ながら読みました。

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初めてタイトルを知ったのは恐らく小学生の頃。

「このタイトルでトラベルミステリ?つまらなさそう」とか思うとてもイヤなガキだったのです。

更に大学以降、いやゆる“新本格”(←詳しくは検索してみて下さい)にどっぷりと浸る生活だったので、ますます清張に近づく気が薄れてしまい…。

 

新本格は「人間が書けてない」って言われたもんです。誰に?偉い人に?

当時、「意味不明な批判だなぁ」と思うような人間そのものがわかっていない野生(ほぼ食欲)で生きる大学生でした。

 

が、何だか一年くらい前からちょっと清張に興味が出てきました。

多くの人が読んだってことはやっぱりおもしろいのかなぁって。

で、去年は「ゼロの焦点」とか読んでみまして、も一つ有名どころを読んでみようかな、と思ったというわけです。

「点と線」はこんな話です。↓

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この挿画入りの文庫をたまたま古本屋でめっけたから買って読んだようなもんなんですが。ちょっといいなと思う絵だったんです。↓

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ミステリとしては想像どおり、正直メインの謎はホント大したことないんですが(←暴言!!!)、どうでもいいような脇の謎とかがおもしろかったです。

あと、刑事と犯人の初対面のシーンの緊張感ある描写とか、刑事が真相に至って犯行について語る部分の臨場感とか…たのしかったです。

 

「そーか、多くの人は事件の謎について興味を抱くというよりは、犯人の心理描写や刑事の追い詰め方とかそういう人間ドラマに興味をいだくものなのね、って思ったんだ~」って、友人に話してみたら、

「そりゃそうよ。大体の人はそういうものよ」と、あっさり言われました。

え? Mちゃん、知ってたの…? そう…。そうだよね。あなたは私よりもずっとミステリ以外の小説をたくさん読むし、ミステリでも新本格みたいなのは読まないものね。王道だもんね。

 

人間ドラマとしてもおもしろくてミステリの謎そのものもおもしろい、ってのがいいんじゃないかしら? あ、あたりまえ?

 

あ、あと、この文庫、チェックせずに買ってみたら…なんと解説をワシが大好きなミステリ作家・有栖川有栖さんが書いておられました。いやったー!!

 

えーと、意外と有栖川さんも最初に読んだ中学生の頃にはわりと辛口な感想をもったらしいです。

でも30代後半になりすでにプロのミステリ作家になってから再読した時にはさまざまな発見があり、そして「ココがおもしろい」のだと解説する、その“ココ”が自分とかぶっていたという…ひゃーっ。うれしかったです。

 

有栖川さんの解説は全般的に非常に鋭くて説得力があってたのしかったです。

他社でもこの小説は出版されていると思いますが、このバージョンを偶然手に取ることができてよかったな~。なんてついているのでしょう、とミステリの神様(どこ?)に感謝いたしました。

 

この話、一番「うわ、壮絶ですね…」と思って興奮したシーンはどこかというのが…どう説明してもネタバレっぽくなってしまうのでうまく言えません。くーっ。