じゆうちょう。

日記です。観たもの、食べたもの、読んだもの、ほか。

近頃おどろいたこと。その1

肉体的にも精神的にも何だかすり減った感じもした(でもまあそれなりに楽しんだ)バレエの発表会が終わり、一日休んだのち、いきなり東京の西の果て(とかいうとまた「田舎をバカにして」とか怒られそうだ。そんなつもりはないんです)まで知人の個展に行って、y-hamaに戻ってバレエのレッスンに行って、更に銀座に行って恩師が参加するグループ展のレセプションと二次会で老人介護…いや高齢の絵描きの皆様と楽しい時間を過ごしてきた。

 

途中90歳のじーさんがしばらく眠ったように動きを止めていた時は、恩師や後輩とちょっと心配したが、しばらくしたら顔を上げ、無事宴会の最後までいて帰って行かれた。

 

ぐったり。

 

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(あまりカルビーのポテチは買わないのだが、「東京の味」と「半額」につられて手にとりました。まあまあよし。)

 

実家に行ったら、最近持病が再発して強めの薬を飲んでいるハハが「もう寒くて死にそう。手が冷たくて死ぬ」と子どものように泣きわめていた。

うざい(正直ですみません)。

 

体調が悪いからと言って人に甘えるように苦情を言う大人がいるというのが信じられないというか、見苦しいな、と思う。自分がそういうタイプではないからか。

 

ハハは苦痛を伴うような病気や、風邪で大層苦しむ、ケガで痛い思いをする、というような経験もないまま高齢者になったせいか、最近になって小さな不調(寝起きに冷たいものを一気に食べてお腹を壊すなど)を初体験しては大騒ぎをしてぎゃーぎゃー泣きわめく。大変見苦しい。し、腹立たしい。

 

こちらは子どもの頃から、周りの大人達に放置されて食べ過ぎて真夜中に腹痛でのたうちまわって病院に運び込まれたり、風邪をこじらせ一ヶ月以上学校に行けずに家で一人苦しみ転がり回ってみたり、気が狂いそうなほどに痛みに一晩中苦しんだりなど、まあ実家にいた時代もその後も体調不良等々で痛い思いをしてきたものの、一切親に泣き言を言わないタチだったので、どうもむかつくんである。

 

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寒がるハハの布団をみたら、ものすごく薄手の掛布団(夏用?)を4枚重ねているだけだった。

「なんで羽布団とか冬用の布団かけてないの?」と聞いても、「死ぬ死ぬ」言って答えないので、羽布団を出してセットしたら、ベッドに入ったハハはすぐに眠りこけた。

 

買ってきた弁当を1人で食べ、ハハを起こしたら「ああ、よく寝た。ちょっとよくなったわ」とのこと。

 

「なんでかあさん、こんなつらい病気(←筋力が弱って疲れやすくなる。だが、そもそも老人とは体力が弱って疲れやすくなっているのが普通で、この病気になるまでは70過ぎなのに筋力と体力がまるで20~30代というのが異常だったんである)で苦しまなきゃいけないのかしら」と嘆くハハだが、

 

「いや、珍しい病気だけど、死ぬ原因になることはないって医者が言ってるし、薬も着々と効いてきてるし、他は全部健康だから食事制限もないし、足腰の痛い所もないし、徒歩5分以内に各種病院・大手スーパー・ホームセンターあるし、専門医がいる大きな病院もすぐ行ける、近所に昔からの友達も複数いる、相当しあわせな老人だと思いますよ」と言った。

 

自分が他人よりも恵まれているポイントを列挙していってもらうと、どうにか泣き言をいうのを止めるというのがハハのいつものパターン。

 

ハハは昔から常にワシに口を開けば、自分の身の不幸、周囲への不平不満をわめき散らす人だった。ワシが記憶がある2歳の頃からそうなので、ハハは30代半ばからずっとそうだということだ。

 

人はなかなか変わらないっつーか、大人はなかなか成長しないもんだもんな、と思う。

 

チチは体が弱く無口な人だった。49歳で倒れ体に少し後遺症が残り54歳で2度目に倒れてから半身不随になり不自由な体で仕事をし痛みを伴う病気もし、59歳で亡くなるまで一言もグチを言わない人だった。 

 

口を開けば文句ばかり言うハハの話をいつも黙ってチチは聞いていた。

いや、ワシも元々はチチ同様無口なタチだが、黙って聞いてらんねーよ。

ワガママばっか言ってんじゃねーよ。するべき努力しろよ。寒いなら冬の布団だせ。

若い時は厚手の布団をかけなくても風邪一つひかなかったかもしれないけどさーって、

 

よく考えたら、この寒い冬、薄掛け4枚で病人なのに風邪もひかずに過ごしていた我がハハの強靭さにおどろきました。

 

喉が弱くて常に万全の注意を払って風邪をひかないように必死に生きているワシと本当に血がつながっているんかいな?と思った次第でございます。